リフォーム前の新居(2019年10月撮影)
2019年09月22日~09月25日 - 仮暮らし(2)生活編
[2019年09月17日~09月21日 - 仮暮らし(1)準備編]からの続き
仮暮らしの始まり
9月22日(日)、朝から車で1時間ほどかけて室蘭の「ニトリ」まで行き必需品である寝具セットとマットレスを2組、それと畳めるタライなどを購入し、何とか無理やり車に積み込んで運びました。
帰ってくる途中、あと10分で新居に到着というところで運送業者から電話がありました。くだんの冷蔵庫の配送です。家がわからないとのことでしたが無理もありません。私でさえカーナビを入れなければ見過ごしてしまいます(実際に何度も通り過ぎています)。目印の郵便局前で待ってもらって、そこから先導して新居へ。トレーラーなのでやはりバックで進入しなければなりませんでしたが、さすがプロです。難なく敷地に入ります。そしてドライバーさんは親切に荷下ろしを手伝ってくれて、無事に冷蔵庫が新居に到着しました。
その後、再び30分ほどかけて伊達に戻り、「ツルハドラッグ(ドラッグストアー)」と「イオン」で生活に必要な日用雑貨と食糧を買いました。もちろん、サッポロクラシックも箱買いです。これでなんとか新居での仮暮らしが始められます。
件の冷蔵庫
仮暮らしの目的の一つに設備の試運転があります。築30年ですからどの機器もかなりの年代物です。契約前に設備点検をしているとはいえ、問題があればリフォームの時に修理・交換してもらわなければなりません。季節は秋ですが夜は冷えるのでセントラルヒーティングのボイラーを始動します。燃料は灯油です。なんとなく動いているようです。そして居間の石油ストーブも使ってみます。しばらく使われていなかったので、初めは焦げ臭いにおいがしましたが、なんとか使えそうです。給湯器、これも燃料は灯油ですが、問題なくお湯が出てシャワーも快適です。
トイレはウォシュレットが故障していると聞いていたので電源を入れていなかったのですが、さすがに便座が冷たいので電源を入れてみるとヒーターは問題ないようで暖かくなりました。田舎は下水道が整備されていないのでトイレは汲み取り式で簡易水洗が一般的ですが、この家は浄化槽があるので普通の水洗です。浄化槽があるということもこの家を決めた理由の一つです。
石油ストーブ
さて、新居での初めての宿泊です。居間にブルーシートを敷いて、その上に布団を敷きました。家内とお酒を飲みながら、夜遅くまでいろいろと語り合いました。
電気を消すと驚くほど真っ暗でまったく何も見えません。家の外にも中にも一切明かりがありません。しばらくして目が慣れてくると(歳なので結構時間がかかりました)窓の外にかろうじて遠くの明かりと星空が見えます。こんな真暗闇はいつ以来でしょうか。浪人時代に襟裳岬あたりの田舎道を夜中に自転車で走った時以来ではないでしょうか。あの時もまったく街灯がなく、自販機の明かりや走ってくるトラックの明かりでさえ励ましになりました。
昼間は国道を走る車の音が響いていましたが、夜、居間にいるとほとんど何の音も聞こえません。石油ストーブの静かなファンの音と時々稼働する冷蔵庫のコンプレッサーの音だけです。こんな静寂はいつ以来でしょうか。10年前、真冬の塘路湖(とうろこ:釧路湿原国立公園内にある湖)で家内とカヌーに乗ったとき以来でしょうか。その時のように、時折、動物の鳴き声のようなものが聞こえます。
上で子供が走り回ることもなく、道路工事の音もせず、サイレンを鳴らして走る車もいません。聞こえてくるのは家鳴りだけ。これから、ここで暮らしていくのだなと思いながらも、まだまったく実感がわいてこないのでした。
9月23日(月・祝)午前中に液晶テレビとブルーレイレコーダーが届きました。現在使っているものは、すでに15年選手で引越しの時に壊れる公算が高いため、あらかじめ発注しておいたのでした。セッティングは後回しにして、午後からはまた伊達の「ホーマック(ホームセンター)」と「コープさっぽろ」に行って、カセットコンロ、物干し、殺虫剤、除草剤、折り畳みのこぎり、掃除用具など、そして食料を買い込みました。電気コンロを持ってきていたのですが、やはり火力が足りないので今後も役に立つカセットコンロを購入しました。
9月24日(火)には灯油の給油に来てもらいました。思っていたよりも寒く、どのくらい灯油を消費するのか見当もつきません。400リットル以上入る灯油タンクを満タンにしてもらいました。
午後からは、また伊達の「ホーマック」と「イオン」で買い物です。ほとんど毎日買い物に出ていますが、伊達までは片道20km、30分くらいかかるので、買い物に出かけると結構な時間を取られます。
壮瞥町は町指定のゴミ袋があり、郵便局に寄って燃えるゴミ用と燃えないゴミ用を購入しました。
9月25日(水)は役場に行って、持ち家住宅取得奨励事業利用申請をしました。壮瞥町では住宅を新築したり、購入したり、あるいはリフォームすると助成金がもらえるのです。
ついでに、購入した家の登記に関する手続きの手紙が来ていたので、状況を説明して納屋の未登記家屋届出を出しました。そして郵便局に寄って国民健康保険料の支払いを済ませて、予約してあった伊達の携帯ショップに行き、家内の携帯電話(スマホではなく)を契約しました。家内は携帯電話嫌いで東京では持ったことがなかったのですが、買い物に行ってはぐれたりすると車なしで家に帰ってくるのは難しいので、待ち合わせするときのためにあったほうがよいと思い、無理やり持たせることにしたのでした。持たせるといっても、ほとんど家にいるので二人で買い物に行くときくらいしか出番はないのですが。そして、携帯電話が役に立たない件については、また別なお話。
そのあと、「ホーマック」でバーベキューセットとディレクターチェアー、そしてコンポストなどを購入。これまで欲しくても買えなかったものを次々と大人買いです。収納スペースはたくさんあります。
さっそく、釧路の釧之助で買ったシシャモと氷下魚(こまい)を、バーベキューコンロで焼いて夕食です。まだ家に魚焼きグリルがないので、この後もバーベキューコンロは大活躍で、滞在中に2度もジンギスカン&焼きそばをやりました。ついでにホイルに包んだジャガイモも炭火焼きです。大満足です。
ところで、以前も出てきた木炭の話ですが、最初は何のためらいもなく一番安いものを使っていたのですが、火力が弱く火持ちも悪いので、ためしに少し高価な北海道のナラ材の木炭を買ってみました。これが火付きが良くて驚くほど火力が強いのです。安いものは大概マングローブで、なかなか高温にならないので、こまめにうちわで煽がなければならず、すぐに燃え尽きてしまいます。次々に炭を足していって一度のバーベキューで6kg入りの箱の半分以上を使ってしまいますが、ナラ材の木炭は一度火がついてしまうとうちわいらずで高温が持続して、しかも長持ちするのです。想像以上に長持ちするので、残った炭を消火するために火消壺を購入しました。火のついている炭を入れて密封して消火することで、次回すぐに使えて経済的です。計算してみるとナラ材の木炭の価格は倍くらいでしたが、使った感じからすると絶対に割安です。しかも安い木炭のようにこまめに炭の面倒を見る必要がないので、格段にバーベキューが楽しくなります。
仮暮らしは毎日がキャンプのようです。