東京のマンション(2019年3月撮影)
2020年01月31日 - マンションの売却、引き渡し
[2019年12月15日~ - 引越し、そして移住生活の始まり]からの続き
まさか東京のマンションから引越すことになるとは、夢にも思っていませんでした。とても気に入ったエリアで、眺望や部屋の間取り、調度にも満足していて、環境や隣人も良かったので「ついえの住みか」だと思い、近くに自分たちのお墓(マンション型納骨堂)を買うことさえ考えていたのに。
そこに暮らして15年、その良いと思っていたものが次々と失われていって、、、(それはまた別のお話)
以前から理想は東京と田舎の二拠点生活と漠然と思っていたのですが、仕事と収入のことを考えるとそれが実現できるような状況にはなりそうもないと思い、壮瞥物件を購入した後、リフォームの目途が立たず、引越しのスケジュールも決まっていない状況でしたが、2019年9月、マンションを売却することに決めました。賃貸にすることも考えましたが、いろいろと面倒なことになりそうだったので、ここは潔く売却してローンを完済しようと。死亡した場合には、団体信用保険でローンが完済されるのですが、そうでない場合は35年ローンで、2040年(昭和115年、平成52年、令和22年)、77歳になるまで返済し続けなければなりません。それはほとんど不可能です。ここで売却して完済せねば。
東京オリンピック前で不動産が高騰しているため、すぐに購入者が現れるとも限らないので、早めに動き出すことにしました。目標は2020年3月頃の引き渡しです。新居のリフォームが2020年のゴールデンウイークまでずれ込んで引越せないという可能性もありますが、その時は交渉ということで。
広告を出すと、すぐに問い合わせが入り始めました。
マンションはちょうど大規模修繕の最中で、窓の外をゴンドラが上り下りしたり、騒音や塗装の匂いなどもあり、あまり良い条件ではなかったのですが、10月14日(月・祝)に最初の内覧をおこないました。
不動産屋も査定の時に「こんなきれいに使っているところは見たことがない」と言っていましたが、みなさん一様に「築15年なのにとてもきれいだ」という評価でした。本当に家内に感謝です。
しばらくするとマンション付近で赤いカラーコーン(別名:三角コーン、パイロン。道路工事現場などにある円錐形のもの)に広告が張り付けられているのを見つけました。あまりにも安っぽく見えるので、やめてもらおうと思っていたのですが、その広告を見て問い合わせてきた方もいました。
壮瞥に滞在してリフォームに立ち会っている間にも内覧希望があり、家内に2度ほど対応してもらいました。11月10日(日)、不動産屋から連絡があり前週内覧した方がローン審査がとおれば23日か24日に契約したい意向だとのこと。そこで、急きょ11月20日の便を予約し東京に戻り11月23日(土・祝)に契約することができました。結局、カラーコーンの広告を見て問い合わせてきた方が、購入を決めてくれたのでした。近所に住んでいる方で、このマンションを狙っていたのだとか。引越しは急いでいないということで、残金の支払いと引き渡しの日程は後日ということに。
12月12日(木)、私が再び壮瞥に行って入居前チェックを行っている間に、家内にはマンションの購入者に室内の説明と備品の要・不要の確認をしてもらっていました。
ブラインドや照明、食器棚などその部屋専用に揃えたものは新居で使わないので処分するつもりだったのですが、廃棄するよりは次の入居者に引き続き使ってもらったほうが廃棄の手間やコストが省けると思ったので交渉することにしたのです。おかげでほとんどのものを引き取ってもらえることになり助かりました。
普通はすべて撤去してから売却というケースが多いようですが、あらかじめ購入者と交渉できたのでお互いに得をしました。まだ使えるものを捨てずに済み、余計な出費も減らせます。
新千歳空港
当初は3月くらいの引き渡しを考えていましたが、新居への引越しが決まってしまうと、ローンの返済や管理費のことを考えて一日も早く手放したくなっていました。
2020年に入り、新型コロナウイルスの話題が取り沙汰されており、早めに引き渡しを済ませたかったのですが、結局、手続きは2020年1月31日(金)10:00、三井住友銀行神田駅前支店で、ということになりました。銀行の指定は先方のローンの関係です。
神田といえば以前の職場のすぐそばです。出張者用によく使っていた「京王プレッソイン神田」に2日前から宿泊し、夜はお気に入りの居酒屋「おくまん」で2日連続で天ぷらを食べました。相変わらず安くてうまくて大満足です。
飛行機から見た東京
1月30日(木)は引越しの時に会えなかったマンションの管理人さんに挨拶するためにマンションに行きました。まずは部屋に行って、東京電力の解約手続きの指示にあった「ブレーカーを切り」にして管理人室で話をしていると、セコムから連絡が入り警備員がやってきました。私がブレーカーを切ったので、防犯機器が異常になったようです。まったく、東京電力の余計な指示のせいです。幸い管理人がいたので手続きはすぐに済みました。
1月31日(金)は指定された時間よりも30分ほど早く銀行に行き、仲介手数料の支払い用に現金を引き出しました。壮瞥物件の契約の時のように、手続きのために会議室が予約されているものと思い、行員に尋ねてみましたが、そのような予定は入っていないし、会議室の貸出しもおこなっていないとのことでした。いったいどういうことでしょう。不動産屋が来たので確認すると、最近は会議室を貸してくれないところが多く、不動産会社で手続きをおこなう場合もあるけれども、残金振込のためにどちらにしても銀行に行かなければならず、銀行で立ったまま手続きをすることが多いということです。本当でしょうか。本当だとするとなんと世知辛い、いや意地悪な世の中でしょう。テーブルすら貸してくれないのです。空いているのに。
しばらく待っていると、買主(婚約中の二人)、司法書士、ローンの立会人がそろいました。月末だからでしょうか、窓口は非常に混んでいて待合椅子もほとんど埋まっています。
受付後ろのソファーが空いていたので、そこに横一列に座って、膝の上で必要書類にサイン、捺印して横に手渡しという流れ作業で必要書類を作成し、買主は銀行窓口で私の口座への振り込み手続きをして、私のほうはその場で現金を数えて不動産屋に仲介手数料を支払い、司法書士への費用も支払い、不動産屋は書類を持って近くのコンビニにコピーを取りに行き、各種書類・領収書と引き換えに部屋の鍵と宅配ロッカーのカードキーを引き渡して、、、と作業をしていると、不動産屋が行員に呼び出され、迷惑だというようなことを言われているのです。まったく、ひどい話です。その銀行でマンション購入のローンを組んで大金を窓口で振り込もうというのにですよ。
私のほうはソファーに座って膝の上でパソコンを広げテザリングでインターネットに接続して、ネットバンキングのサイトで残金が入金されたかどうかの残高照会を続けます。目の前の窓口で、振り込み手続きが完了しても、いっこうに入金されません。15分くらい待ったでしょうか。まだ入金はされていませんが、手続き終了ということで、領収書を渡して作業が完了した人から帰っていくという、いやいや、またしても詐欺ではないかと思える状況です。まだ入金されていないのですよ。行員から迷惑がられているので仕方がありませんが(いや行員もグルか?)、ローンの立会人が退席し、買主の二人も退席し、不動産屋と司法書士だけになりました。だんだん人が減っていくという、なんとも詐欺の手口に酷似です。さらに10分ほど待って、やっと入金の確認ができました。そのまますぐにオンラインで銀行ローンの返済手続きをおこなって、あとは公庫のローン分が引き落とされるとすべての手続きが完了です。本当にハラハラでした。そこで、不動産屋と司法書士にお礼を言って、その場で別れました。手続きが終わっても、本当にこれですべて終わったのか半信半疑でした。こんな雑な感じで数千万円のお金を動かしていいのでしょうか。
それまでも、この銀行には不愉快な思いをさせられていたので、この手続きを最後に、付き合いもほとんどなくなると思うと清々しました。
その夜は、昔の同僚と上野で飲み、
翌、2月1日(土)に鎌倉(大船)時代の友人に会い、早くも最終回後の「二人アド街 スペシャル 湘南編」です。江の島から思い出深い大船界隈を散策して藤沢に宿泊し
2月2日(日)、壮瞥に戻りました。
これで移住関連の作業はすべて終了です。次はいつ東京に行けるのでしょうか、、、