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そうべつへのいじゅう 

自宅の防風林(2020年7月撮影)

2020年08月20日 - 空師(そらし)

2020/10/25

引越しが終わってひと段落し、まだ雪がぱらつく3月の初め、訪問客などほとんどない我が家に空師(そらし)の営業がやってきました。うちの防風林のトドマツが傾いているので気になって立ち寄ったとのことでした。

聞くと木の伐採を生業としているそうで、ハシゴが届かない高い木や、クレーンなどの入れない市街地、電線近くに立つ大きな木など、通常の伐採ができないところでも、木に登って樹上でチェーンソーを使って木を切っていくのだそうです。そのため、クレーンなどの重機を使う方法に比べて低コストで木の伐採ができるとのことです。もし、伐採するのであれば、連絡をとのことでした。

私はもらったパンフレット「空師.ngo(ソラシンゴ)」を見て空師という会社名だと思っていたのですが調べてみると一応、職業の名称のようで、ロープを使って木に登り、樹上で伐採や枝打ちをする人のことのようです。以下、その説明です。

「日本では昔から、ぶり縄と地下足袋などを使って木に登り、 枝打ちや種の採取を行う人のことを「空師」と呼んできました。高層ビルなどがなかった時代、「空に一番近いところで仕事をする人」という意味だったようです。」

自宅の松林(トドマツ)
 

私はその防風林がトドマツだということも知りませんでしたが、傾いていることにも気がついていませんでした。
そのうち状況を確認してお願いするかもと思っていましたが、春になって敷地の外から眺めてみると、確かに大きく傾いている木があります。隣の牧草地に向かって倒れそうです。6月には牧草の刈り取りがあるとのことだったので、それが終わったら伐採の相談をしようと思っていたのですが、今年は天候不順で8月に入っても牧草の刈り取りはやってきません。

台風シーズンを控えてこれ以上待っている訳にもいかなくなり、そろそろ伐採の相談をしようかと思っていた8月中旬の風の強い日、空師の営業がまた訪ねてきました。国道沿いのトドマツも少し道路側に傾いているので気になったとのことでした。改めて見てみると確かに道路側に傾いています。倒れた場合には国道を寸断して交通障害となる恐れがあるので見過ごすわけにはいきません。

この木のほかに、前に指摘された傾いたトドマツと、以前から気になっていた道路にはみ出る勢いで伸びているギンドロという葉っぱの裏が白い木(私は名前も知りませんでしたが)の伐採も含めて見積りをお願いしました。結構な金額になりますが、事故には代えられません。伐採した木の処分費用の見積りもお願いしたのですが、それがあまりにも高額(伐採の費用と同じくらい)だったため、伐採だけお願いすることにしました。

傾いたトドマツ
 

国道沿いの松
 

伐採は8月20日(木)、朝8時から3名でとりかかりました。丸一日がかりで、もしかすると翌日にかかるかもとのことでした。

一人がロッククライミングやレスキューで使う道具を駆使して木に登り、チェーンソーで枝を払い、切った枝を下の二人が片づけるというフォーメーションで、幹の最上部を切断するときにはロープをかけて下の二人が引っ張り、落ちる向きをコントロールするという方法のようです。

木に登って切らなくても、隣が牧草地なのでそちらに向かって倒れるように根元から切れないかと聞いてみたのですが、その場合、倒れた地面に枝が深く突き刺さって農機具で土地を耕す時に問題になるので勧められないとのこと。なるほどです。牧草地は私の土地ではないですから仕方ありません。

松とギンドロ
 

一日がかりということだったので、しばらく庭作業をしていると、一時間もせずに一本目の先端が切り落とされていました。メインイベントを見逃してしまいました!

そこで、二本目は見逃すまいと、ずっと見守っていて、切り落とされた時には、大成功との声が上がりました。

すでに先端が切り落とされている!
 

傾いている松の伐採
 

先端の切り落とし
 

伐採した木の枝は空いたところに積み上げてもらい、太い幹は適当な長さに切って丸太にしてもらいました。丸太が不要であれば、引き取り手を探してくれるというお話もありましたが、とっておいていずれ何かの工作で使おうと思います。伐採は夕方までには終わり、トドマツを伐採した後の空間から夕陽が差し込んで美しく輝いていました。

トドマツの丸太
 

夕陽が!
 

補足:
もう一本、家屋側に傾いているトドマツがあるというお話がありましたが、倒れないことを祈ります。

補足その2(2020/11/3):
空師のウェブサイトに、うちの伐採の様子が掲載されました。
防風林トドマツを整備

 

 

 

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