自宅前の牧草地(2020年8月26日撮影)
2020年08月24日~27日 - 牧草の刈り取り
私の家の周りには、家の元のオーナーが所有する農地が広がっています。広さは200m x 150mくらいあります。農地は一般人には購入できないため、農業法人に貸しているのだそうです。その農業法人は牧草地として利用していて年に一度、刈り取りに来ると聞いていました。刈り取りの際には重機が私の家の敷地を通って農地に入ります。そのため、引越してきてすぐに農業法人に挨拶の電話をして刈り取りの予定を聞くと、6月くらいに刈り取るとのことで、その際は連絡をもらうことにしました。
しかし今年は天候が悪く晴れる日が少なかったため、7月に入ってもいっこうに刈り取りに来る気配がなく、心配になって連絡したところ、今年は雨が多く刈り取りが遅れていて、いつになるかわからないということでした。雨が降らない日が4日以上続かないと乾燥させられないため刈り取りができないのだそうです。8月には牧草は伸び放題で、牧草というよりは雑草、もはや荒れ地と化しています。
結局、8月も終わる頃の朝、やっと刈り取りの連絡がきました。こんなに遅くなっては牧草も硬くなって牛も食べないのだそうですが、来年のために刈らなければならないのだそうです。
牧草地というより荒れ地
いよいよ楽しみにしていた刈り取りです。トラクターに刈り取り用の機械をつけてやってきました。こんな大きなマシンが国道を走ってくるんですね。私の家の周りは、元は田んぼだったらしく畦道の段差があって7区画くらいに分かれているため、それぞれの区画で刈り取りを行わなければならないそうです。平坦な畑だったら作業も早く終わるそうですが、そうはいかずに丸一日かけても牧草の刈り取りが終わらなくて、夕方には刈り取り機を牧草地に置いて、軽トラで迎えに来てもらっていました。確かにあの大きなマシンで国道をちんたら帰って、翌日またやってくるのは大変です。迎えを待っている間、お茶を出して近隣のことなど雑談をしていて、昔はこの敷地を鉄道が走っていたことを聞きました。汽車が走っていたらさぞうるさかったことでしょう。牧草地には鹿の通った跡(鹿は同じルートを歩くので、踏み固められてけもの道ができます)があったそうですが、昔はこのあたりに鹿はいなかったとか。洞爺湖の中島に放していた鹿が餌を求めて湖を泳いできて繁殖したのでは、とのことでした。
牧草の刈り取り作業
牧草が刈り取られたところは、すっかり見晴らしが良くなり、早速、子鹿が駆け抜けていきました。夕方には鷹やカラスが集まってきて、物色しているようです。刈り取り後に獲物でもいるのでしょうか。春にひばりが飛んでいたので、ひばりの巣くらいはあったのかもしれません。翌朝もまたカラスが集まっていました。
刈り取られてすっきりした牧草地
翌日、刈り取りが終わったあと、今度はトラクターに牧草をかき回す機械をつけてやってきました。刈った草を乾燥させるためにかきまわしていきます。これは何日くらいやるのだろうと思っていると、3日目も同じマシンでやってきて、今度は乾燥した牧草を畝にしていきます。さらにそれと並行して別の専用マシンで畝になった牧草を集めてロールにしていきます。トラクターの後ろにカタツムリの殻ようなタンクがついていて、そこに牧草が集められタンクがいっぱいになったところでラッピングして降ろしていきます。夕方までには30個ほどのロールが出来上がっていました。
翌4日目は、トラックにフォークリフトのようなマシンを積んでやってきました。そのフォークリフトでロールになった牧草を一か所に集めていき、大きなトラックに積み込んで運び出します。
トラック4台分くらいでしょうか、やっと夕方に運び出しが終わって一連の作業が完了のようです。
敷地の境界上に生えていた背の高いイタドリもすべて刈っていってくれたので、すっかり見晴らしがよくなって、気分もスッキリです。
刈り取った牧草をかき回して乾燥
牧草の乾燥中
牧草を集めてロールに
ロールを一か所に集めて...
ロールをまとめて...
トラックで搬送
余談ですが、その農業法人で作っているトマトをいただきました。いまどきめずらしく、昔ながらの酸味のあるおいしいトマトでした。最近の野菜や果物は甘ければいいという風潮で、本来の風味やおいしさがないものが多くてがっかりしていたので、ここに来て食べ物に恵まれて本当に感謝しています。贅沢な環境です。