自宅前の景色(2020年10月撮影)
2020年09月30日 - 今年最後?のバーベキュー
菜園のほかに、やりたかったことの一つにバーベキューがあります。マンション暮らしではなかなか容易ではありません。仮に大きなバルコニーがあったとしても近隣からのクレームがあるそうですし、どこかへ出かけるとしても手ぶらで行ける、環境の整ったバーベキューエリアに行くのでない限りは結構大変です。当然、ビールははずせませんから車で出かけるなら泊まり、つまりはキャンプということになります。水回りのことを考えると、女性が楽しめる環境とは言い難くなってきます。そして、準備や荷物のことなどを考えると気軽にという感じではなくなってきます。
それが田舎に引っ越した今では、自宅前でバーベキューができる理想的な環境です。隣近所とも離れているので、よっぽどのことをしない限り苦情を言われることもなく、本当に自由です。バーベキューで足りなくなったもの(特にビール)はすぐ家に取りに行けるし、家のトイレやシャワーも使えて、寝るときは家のベッドで快適に眠れます。これはまさに今流行のグランピングです。
そのバーベキューを満喫するべく、3月も後半になり庭の雪があらかた融け、凍っていた地表が柔らかくなってきたころ、一か月以上を費やして、前庭にバーベキューができるエリアを確保しました。そして、マンション暮らしでは欲しくても買えなかったもの(出番が少なく収納スペースが必要となるもの)を買いあさりました。キャンピングテーブル、折り畳みチェアー、バーベキューコンロ、などなど。すべてホームセンターDCMホーマックブランドです。このDCM製品が安い割には、有名ブランドのものよりも使いやすくできているのです。
開拓したバーベキューエリア
バーベキューセット
さて、私の言うバーベキューというのは、戸外でビールを飲みながら炭火を使って食材を焼いて食べるという、いたってシンプルなものです。5月3日の初バーベキュー以来、月に一度はやっています。最近ではパターン化してきていますが、スタートは焼き物。シシャモかイカの一夜干しを焼いて、ビール、もちろんサッポロクラシック。季節の野菜やキノコがあればそれも焼いて。
次はソーセージか串焼きです。ソーセージならキノコ王国の骨付きフランクが定番でしたが、最近は串焼きがメインになりました。私は豚バラのネギ間串が大好きだったのですが、ここのところ肉が硬いことが多いので、最近は焼きとりにハマっています。焼きとりといえば室蘭焼きとりと呼ばれる、豚肉に玉ねぎを挟んだものがありますが、私は学生の時に室蘭の居酒屋で3年ほどバイトしていましたが、焼きとりはブタとトリの両方があり、どちらも長ネギがはさんでありました。ただ、なぜかカラシが添えられていました。お客さんが全くいなくて暇なときには、トリ串に塩と七味唐辛子をかけて焼いて食べていました。やはり焼きとりはこれが一番でしょう。
絶対に外せないのがジンギスカンで、松尾ジンギスカンのタレ付ラムを家内用に、私はニュージーランド産の生肉をベルのタレで。〆はマルちゃん焼きそばです。
デザートはじゃがいものホイル包み焼きです。よく洗ったジャガイモを皮ごとアルミホイルに包んで、バーベキューの最初に炭火の横に投入しておき遠火でじっくりと焼きます。
いつもジンギスカンと焼きそば、ジャガイモは残るのですが、翌日の私の朝食と昼食になります。
いか焼きと焼とり
ジンギスカンと焼きそば
さて、炭火で使う木炭の話ですが、これまでは何のためらいもなく一番安いものを買っていましたが、ためしに少しお高い北海道のナラ材の木炭を使ってみました。これが火付きが良くて驚くほど火力が強く、そして長持ちするのです。安いものは大概マングローブで、なかなか高温にならないので、こまめにうちわで煽がなければならず、すぐに燃え尽きてしまいます。次々に炭を足していって一度のバーベキューで6kg入りの箱の半分以上を使ってしまいますが、ナラ材の木炭はうちわいらずで高温が持続し、長持ちするのです。長持ちするので残った炭は消火缶に入れておけば次回また使えて経済的です。そして、安い木炭の時のようにこまめに炭の面倒を見る必要がないため、格段にバーベキューが楽しくなります。
余談ですが、木炭の灰はアルカリ性で石灰分とカリウムが含まれているので畑の良い肥料になります。焼き畑農業の原理です。
ところで、木炭に火をつけるときに改めて驚いたのですが、タバコをやめて以来、マッチどころかライターも使う機会がなくなり、手元に火をつける道具がなくなっているのです。最初のバーベキューではタバコを吸っていた頃の古いどこかの喫茶店のマッチを探し出してきて着火したのでした。
いまでは、タバコを吸う人が減り、吸う人でも電子タバコに移っていくと、ますます直火を扱う機会がなくなってきています。コンロもIHになったりで、このまま将来、人間は火を使わなくなってしまうのでしょうか。
北海道 ナラ材の木炭
田舎に引っ越すことを考え始めたときは、人の住んでいないところに更地を手に入れて家を建てようかとも考えましたが、水道を引いたり電気を引いたり、浄化槽を入れたりというところから始めなければならず、結構なお金と時間と手間がかかりそうなのと、人の住んでいないところでは何が起こるかわからないという心配がありました。洪水や土砂災害の恐れとか、雪深いとか、道が除雪されないとか、雷が落ちやすいとか、野犬やイノシシ、熊など生活を脅かす野生動物の心配があるとか。そこまでいかなくても雨が降ると水がたまりやすいとか。その点、人の住んでいたところであれば、最低限の暮らしができる場所だと証明されているので少しは心配事が減ります。そこで田舎の中古物件を探し始めたのです。
聞くところによると、人に煩わされず自由にキャンプをするために山を買うのが流行しているとか。話としては面白いですが、実際に山を買うのはどうかと思います。上下水道もないわけですから、生活に必要な水をすべて持っていかなくてはならず、トイレの心配もあります。生活するには結構な水を必要とします。川や池の水があればと考える方もいるかもしれませんが、安全とは言えません。特に北海道ではキタキツネが媒介する寄生虫、エキノコックスについては命にかかわるので無視できません。さらに、火を使う場合には水がふんだんにあることが大前提で、万一延焼した場合には山火事に発展しかねません。(私も庭で火事を起こしかけました)
夜になれば野生動物も現れるかもしれず、また急な雨や風、雷の場合にも逃げ場はありません。
さらに、これが一番重要なことですが、万一、将来、不要になった時に山の一部という中途半端な土地が売れるかという心配もあります。昔、流行ったスキーリゾートのマンションの末路を思い起こします。無料でも引き取り手がいなくなるかもしれません。
やはりキャンプはキャンプ場でというのがいいのではないかと思うのですが。
私は田舎暮らしでバーベキューを満喫しています。いまのところ。