Logo-Migration-448x91.png

そうべつへのいじゅう 

神社からの眺め(2023年1月撮影)

2023年03月 - 保存食のお話

2023/03/08

10年ほど前から食料の保存方法に興味を持ち始めました。エネルギー危機や食糧危機が叫ばれる中、エネルギーも食料も十分ではなかった昔から、冷蔵庫や冷凍庫を使わずに食料を長期保存する技術はあったのです。そこで、今こそ先人の知恵に学ぶべきだと思い至りました。

電気が足りないとか、電気料金が高騰しているといいながら、バッテリーを使ってあらゆるものをむやみやたらとコードレス化してエネルギー効率を下げたり、なんでもかんでもライトアップしたり、人工降雪機を動かしたり、まだ使える自動車を廃棄して電気自動車に切り替えてどんどんと新しい設備を導入している場合ではないと思うのです。エネルギーの無駄を減らして、電気の消費を抑えることを考えようと思うのです。

以前から食糧危機といいながら豊作や大漁になれば大量廃棄して、賞味期限が切れて大量廃棄される。これは流通側の一方的な都合なのではないでしょうか?生産者も消費者もそれを望んではいないと思うのです。

昆虫食を考える以前に、できること、やるべきことはたくさんあると思うのです。
 

きっかけは梅干しでした。梅干しは古くから作られていて、常温で何十年も保存が可能です。改めてその事実に直面した時、何かがひらめきました。ポイントは電気などのエネルギーを使わずに長期保存ができるということです。きっと他にも現代でも有用な先人の知恵があるはずだと。

自家製の梅干し(無着色バージョン)
 

東京のマンション暮らしの時に梅干し作りを始めました。和歌山のアンテナショップで梅を手に入れて塩漬けし、ベランダで天日干し。手間はかかりますが、添加物なしの昔ながらの梅干しができるのです。それが何年も保存できるのです。梅を塩漬けすると数日で水が上がってきて、桃のようなフルーティーで良い香りがしてきます。これも一つの楽しみです。この梅を漬けたときにできる副産物の汁が梅酢で、これがなかなか料理に重宝するのです。これは梅を漬けた人の特権です。それから毎年梅を漬けるようになりましたが、ストックが増えたので引っ越してからは、小梅でカリカリ梅を作る程度になりました。

塩漬けして水が上がったところ
 

シソで色づけして天日干し
 

調べてみると長期保存の方法には、塩漬け、砂糖漬け、酢漬け、オイル漬けの他に乾燥させたり、燻製にするなどがあるようです。
 

[甘酢漬け]

次は本場、鳥取のらっきょうを入手することができたので、甘酢漬けを作ってみました。これは糖分と酢の力で保存がきくようです。これも、買ってくるものとは違い格段のおいしさです。らっきょうのおいしさが分からないと言っていた家内も喜んで食べています。
 

らっきょうと梅酒の仕込み
 

似たような方法で、生姜の甘酢漬けも作りました。これも絶品です。我が家では欠かせない一品です。

どれも手間とお金はかかりますが、お金では買えないおいしさです。らっきょうと生姜の甘酢漬けは引っ越してきた今でも毎年作っています。昨年から地元の壮瞥町でも生姜を栽培する人が現れたので、今後はこれを使って大量に仕込みたいと思っています。

生姜の甘酢漬けを保存ビンに入れたところ
 

壮瞥町産の新生姜
 

[干しシイタケ]

春先にご近所さんからたくさんもらった大きなシイタケ(「2022年05月30日 - 菜園バージョン3」)は、ミニビニールハウスで乾燥させて干しシイタケにしました。生のシイタケを炭火で焼いたものもおいしかったのですが、食べきれなかったので完全に乾燥させて保存して、水で戻して煮物に使ってみたところ、さらに旨さが凝縮して食べ応えがありました。長期保存がきくので、ぜひ、また作ってみたいと思います。

頂いた大きなシイタケ
 

ミニビニールハウスで天日干し
 

[セミドライトマトのオリーブ油漬け]

夏にたくさん採れたミニトマトは、セミドライにしてオリーブオイル漬けにしました。オイルが少なかったために、空気に触れていた部分がカビてしまいました。それを取り除いてピザに使いました。次回はオイルをケチらずにすっかり漬かるようにしたいと思います。

このために乾燥箱を製作しました
(「2022年10月 - 木工2022」)

[塩漬け]

夏にたくさん収穫して食べきれないうえに、ご近所さんからもたくさん頂いたキュウリは冬の漬物用に塩漬けにしてみました。収穫のたびにたっぷりの塩につけて、水を捨てて放置です。秋になって開けたときは、水分が減って小さくやせ細ってはいましたが、まだきれいな緑色をしていておいしそうでした。

大量の塩に漬けたキュウリ
 

塩を落として塩抜きするときれいな緑色
 

[漬物]

今シーズンは、漬物用に早めに白菜と聖護院大根を育て始めましたが(「2022年09月 - 収穫と仕込み」)、天候のせいか白菜の方は生育が遅く、聖護院大根は亀裂が入ったり、虫に食われたりと、期待した出来ではありませんでした。そこで、前年に聖護院大根を買った直売所に行ったのですが、うまく育たなかったとのことで売っていなかったので、仕方なく自分で育てた出来の悪いものを使って、昨シーズン好評だった(「2022年01月 - 漬物」)粕漬を仕込みました。白菜は売っていたので4玉漬けました。前年は3玉漬けたのですが年内に食べきってしまったので、今回はさらに数週間遅れで自分で育てた白菜も2玉漬けました。

早めに種を播いた聖護院大根は順調そうでしたが、
 

早めに種を播いた白菜も順調そうでしたが、、、
 

買ってきた白菜4玉を塩で下漬け
 

塩水を捨てて昆布を入れて本漬け
 

なぜか亀裂が入ってしまったものが
 

聖護院大根が買えなかったので生き残ったものを漬物に、、、白菜はまだ小さい
 

聖護院大根を天日干し
 

聖護院大根を塩で下漬け
 

夏に塩漬けにしておいたキュウリは塩抜きをして、聖護院大根と同じレシピで粕漬にしました。これは初挑戦でしたが、非常に良い出来でした。若い奈良漬といった感じでしょうか。これで、夏のキュウリの大収穫(「2021年08月20日 - いただきもの」)もどんとこいです。

酒粕、味噌、ザラメで漬け込み
 

初挑戦のキュウリも良い出来です
 

[真空パック]

冷凍する場合でも長期保存するときは空気を抜いて真空パックにしたほうが味が落ちないということで、真空パック機を購入しました。買ってきた魚の切り身などを使う分に小分けして、パックして冷凍したり、けっこう重宝しています。

これまで、枝豆や栗を真空パックして鍋で加熱殺菌したものを、念のため冷凍や冷蔵で保存していました。

重宝する真空パック機
 

栗のパック
(「2021年10月 - 栗の収穫」)

枝豆のパック
 

今回は秋に大量収穫した巨大な大根を、厚めの輪切りにして下茹でし、パックに入れて再度鍋で加熱殺菌して常温保存にしてみました。これは、おでんを作るときに便利でした。すでに火が通って柔らかくなっているので味が染みやすくなっているのです。これを半年ほど常温保存しましたがまったく問題ありませんでした。

この方法をジャガイモにも応用してみました。ジャガイモを適当な大きさに切ってパックするのです。下茹でしたイモと生のイモを試しましたが、生でも鍋の湯で加熱するので下茹でと加熱殺菌が同時にできていい感じになりました。

大きくなりすぎた大根
 

大根をパックして加熱殺菌
 

次の目標はトマトの瓶詰です。昨シーズンは冷凍保存でしたが、今度は瓶詰で常温保存を目指します。

さらにその先には燻製というチャレンジもあります。

 

ところで、保存食といえば、引っ越してきた当初に非常食用として買いだめてあった、格安だったサンマの缶詰とサバの缶詰が賞味期限切れで食べごろになっています。今では高価なものになっているようです。保存食 、、、悪くない。

 

 

 

ご注意

このウェブサイトのリンク、およびコンテンツをSNS(Facebook, X (旧Twitter), Instagram, Lineなどのソーシャルメディアネットワーク)に掲載することを禁止いたします。
いかなる方法でも不特定多数への情報発信はおやめください。

なお、知人など面識のある特定の人への個別の情報提供は問題ありません。